
本書より「プロの画家と絵を趣味にしているアマチュアの画家との大きな違いは、なんといってもデッサン力です。ただしデッサンがうまくなるには苦しい訓練が必要です。絵を描き始める人の大半はここで挫折してしまいます。「トレース水彩画」はこの壁をカンタンに飛び越えます!…
著者の森田さんは金沢美術工芸大学を卒業しておられ、長年グラフィックデザイナーとして広告宣伝に従事してこられた方です。筆者のホームページも以前拝見させていただきましたが、コンテンツが充実していました。一時期脚光を浴びた手法かなと思います。
①写真を撮る ②トレースする ③線描きをする ④単色で着色 ⑤本来の色をかぶせる というようなプロセスだったと思います。
著者自身も述べておられますように、この手法は実は多くの画家、デザイナーがしてきた方法です。最近では水彩画の本の中にも写真から描くプロセスを紹介したものを目にするようになりましたが、表立って強調される事はなかったと思います。田中己永先生の「水彩画レッスンノート」では、題材となる写真に細かく方眼(格子線)をひき、それを画用紙に写し取るという手法がとられていました。こちらは確かに正確な下絵が可能かと思いますが、根気は必要です。


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