水彩画指導で有名な野村重存さんの本やDVDなど少し触れてみます。

美大出身の野村先生は、大変オーソドックスで美しい色合いの水彩を描かれます。本では詳しく述べられていませんが、先生の作品の根底には若き日学ばれたデッサンが基となっていると思います。全体の構成、色合い、部分の処理の仕方など初心者にはどうしてこのように描くのか不思議に思われた方も多いのではないでしょうか。

風景スケッチ(モチーフ作例事典)は鉛筆スケッチと2冊対になっています。巻末に厚紙のパレットが付属し、切り取ることができます。風景スケッチではさまざまのシーン(山、平原、木々、花、滝、水の流れなど)へのアプローチの仕方が短く解説してあります。

対になったスケッチ事典
巻末に厚紙のパレットが付属

下左は20年前NHKで放映された「趣味悠々」の『日帰りで楽しむ風景スケッチ』DVD3本セットです。初心者目線でとても丁寧に先生が俳優の斎藤洋介さん・愛華みれさん相手にスケッチの場所や構図のとり方などアドバイスされています。先生はほかにもたくさんの書籍を出しておられます。「小旅行で楽しむ風景スケッチ」は、画材の紹介からはじまり、各地でのスケッチでのポイント、巻末には付録として15点のスケッチ下図(紙質も水彩紙)が用意されており、手軽に彩色が楽しめます。これは昔の本にはなかった特色で、より実践的に水彩に親しめるのではないでしょうか。