学生の1年目の春、午前中は教養、午後からアトリエで石膏デッサンに集中していたのですが、週の曜日の中で「立体造形」とよばれる実習がありました。この「実習」の中で大変貴重な体験をすることになります。
課題は単純で『20cmの正方形の中に1本の直線と1本の曲線でデザインせよ』というものでした。当時悩んだ私は、自然界の中からヒントを得ようと考えました。その中で発見したのが、「葉」でした。観察すると、葉の葉脈と輪郭は直線と曲線で出来ているではありませんか!
そうして造ったのが下の作品です。はじめ粘土で造形し、それを石膏で型どりしたものです。粘土で作っているとき、何とも言えず達成感(!?)のようなものがあり、充実してました。また、この単純な造形作品をつくることで抽象作品を体感的に理解できるようになったのです。これは発見でした。現在は具象(いわゆる写実的な)作品しか描きませんが、私は抽象絵画も好きです。ポロックやデュフィなど。
文学に例えるならば、写実的な絵画が小説だとすると、抽象絵画はいわば「詩」にあたるのかなと思います。


助手の先生が作品を見せてほしいと言われたので、まんざらでもなかったのでしょう。(笑)
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